炭酸飲料で歯が溶ける話は何度か取り上げています。
pHが5.5以下であると歯が溶けやすい傾向があると紹介している歯医者もありますね。
コーラのようにたくさんの砂糖を使用している飲み物の方が酸性になりやすいことから溶けやすいとされているのです。
それでは、お酒の炭酸割りに使うような無味(香りづけ程度)の「炭酸水」は歯を溶かすのかという疑問が出てきますよね?
味付けをしていない分、中性に近い飲み物と言えそうな感じがするのですがどうなのでしょうか。
加えてpH5.5で溶けると言われる理由も考えてみました。
※画像は無味の炭酸水ではありません。
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ただの炭酸水で歯が溶けるのか?
炭酸飲料水といえばシュワシュワとした感じに甘く味付けされたさわやかな飲み物というイメージが一般的かと思います。
それもあるのですが、世の中には味付けをしていない無味の炭酸水もあります。
最初に紹介した「炭酸割り」に使うソーダ水はまさにそれですね。
お酒を飲む人は味付けのない無味の炭酸水が販売されていることは知っているかと思います。
私はお酒は苦手なので飲みませんが、炭酸飲料は好きなので健康を考えて炭酸水にレモンやグレープフルーツ果汁を入れて飲むことが多いです。
無味の炭酸水は苦味の当たり外れが多いので商品によって好き嫌いがはっきり別れるでしょうね。
今くらいの季節はこれがとても美味しいですね。
ウィルキンソンはのように清涼飲料水のコーナーに置かれている商品も目立つようになってきました。
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個人的に一番の飲みやすかったのが「クオス」。
通販でしか手に入らないのが難点です。
話がそれましたね。
体内の骨については上記に記事で紹介してきたように飲み過ぎなければ影響が出る可能性は低いです。
直接炭酸水に触れるものではありませんからね。
今回の本題ではありませんが、骨が溶けるという可能性はないといえるでしょう。
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炭酸水で歯は溶ける
本題の歯は溶けるのかについて。
歯については溶ける可能性はあると考えられるます。
歯が溶けやすい指標として使われるのが最初にも触れた「pH」というものです。
一般的にpHが5.5以下であると歯が溶けやすいと言われています。
pHとは簡単に説明すると酸性か中性かアルカリ性かを示すものです。
中性を7として、これより小さい数値は酸性、大きい数値はアルカリ性となります。
上記の記事ではリンゴを参考に紹介しています。
リンゴのpHは4程度であるため酸性の食べ物です。
pH5.5を下回っているので溶けやすい食べ物であると言えます。
同じように炭酸水が歯を溶かすかについては炭酸水のpHを見ていけば良いのです。
炭酸美容家として知られている髙橋弘美さんのサイトには市販されている炭酸水のpHがそれぞれ公開されていました。
一覧表を見ると実測値のほとんどが5.5に近い数値を出していることが確認できるのではを溶かす力は弱いかもしれません。
しかし、下回っている数値であるため溶けやすいことには違いないです。
炭酸水という名前ですから中性ではなく酸性の液体になります。
炭酸そのものにも歯を溶かす作用があることがわかるのではないでしょうか。
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pH5.5が歯が溶けやすいと言われる理由
当サイトでは無条件でpHが5.5を下回ると歯が溶けやすいと紹介しています。
しかし、なぜ5.5という数値なのかについては紹介していませんでした。
というよりも理由がわからなかったのです。
今回はそれについても調べてみることにしました。
調べてみた結果わからなかったのですが、考察できそうな情報はありましたので自分の意見として記しておきます。
前提として歯の表面を覆っているエナメル質について理解しないといけません。
上記の記事でも触れていますが、歯は象牙質が大部分を占めておりそのまわりを半透明のエナメル質が囲んでいます。
このエナメル質の大部分はリン酸カルシウムというもので構成されています。
ウィキペディアにも「無機質は大部分がリン酸カルシウムの結晶である」という記述が確認できるでしょう。
リン酸カルシウムはpHが5.5を下回ると安定性が崩れて溶けやすい状態になるのではないかと考えているのです。
この安定性が崩れると「溶ける」につながるのではないでしょうか。
また、雪印メグミルク「酪農総合研究所」には下記のようにあります。
また、牛乳からミネラルを除く(脱塩)か、或いはpHを5.5以下にするとこのリン酸カルシウムは溶け出して、ミセルがバラバラに分解し、より小さな集合体(約20ナノメーター)となる。
出典:酪農総合研究所-雪印メグミルク
歯についての情報ではないのですが、pHが5.5以下であるとリン酸カルシウムが溶ける可能性について言及しています。
pH5.5が歯が溶けやすいと言われる理由は歯の主成分となるリン酸カルシウムが安定性を失い分解されてしまう酸性度であるからといえるのではないでしょうか。
つまり、リン酸カルシウムの性質の問題ということです。
炭酸水でも歯は溶ける
今回は味付けのない普通の炭酸水は歯を溶かすのかについて紹介してきました。
コーラのような甘い味付けをしている飲み物であれば酸性度が高く歯を溶かす可能性はあると考えられますが、炭酸割りに使うような無味の炭酸水は歯を溶かすのか疑問がありました。
水は中性ですから炭酸水も歯を溶かす可能性は低いのではないかと考えて調べていたのですが、どうやら無味の炭酸水であっても歯を溶かす可能性があるようです。
炭酸美容家の髙橋弘美さんが自身のブログで公開している市販されている炭酸水のpH一覧を見るとほとんどが5.5に近い数値を示していました。
5.5に近いので歯を溶かす力は弱いかもしれませんが、酸性であることには違いなく溶かす可能性は十分あるでしょう。
また、5.5という数値がなぜ歯が溶けると言われるかについても調べました。
歯を構成するのはリン酸カルシウムという物質であり、これはpH5.5を下回ると安定性を失い分解してしまうという性質からしているものと見られます。
味付けのない炭酸水であっても二酸化炭素が封入されているので酸性の液体であることは間違いなさそうです。
結果としてpHは5.5付近の数値を示して歯を溶かす結果になると言えるのかなと思いますね。
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