炭酸飲料で歯と同じく骨が溶ける原因になるのか?

歯周病の豆知識

炭酸飲料が歯を溶かす可能性があるという話を以前紹介しました。
炭酸飲料の多くは酸性かアルカリ性かを示すpHが歯を溶かす5.5を下回っているものが多いからです。

 

歯は炭酸飲料に直接触れるものですから骨が溶けるのはわかりますが、体内に存在しているあらゆる骨は炭酸飲料の影響を受けるのか?
これについては「溶かしている」とは言えませんが、「溶ける原因になっている」とは言えるかもしれません。

 

今回は歯から離れて炭酸飲料が骨を溶かす原因になるのかについて触れていきたいと思います。

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炭酸飲料は骨が溶けるのか?

昔から炭酸飲料水を飲むと骨が溶けると言われています。
私もそのような話を聞いたことがありました。

 

歯については過去にも記事にしている通り溶けていく可能性があるとされていますね。
歯科医院のサイトでは炭酸飲料で歯が溶けることを主張しているところもあります。

歯

最初に紹介したように歯は口の中にあるので当然ながら炭酸飲料水の影響を直接受けます。
虫歯は酸を作り出して歯を溶かしていくことからも酸性のものには弱いことがわかるでしょう。

 

これは歯という骨の一部が酸に晒されるから起こるもです。
体内に埋まっている骨も溶けて骨粗しょう症のようにスカスカになってしまうことはあるのか?

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酸に触れないため溶けないという見解

調べてみた限りでは体内にある目に見えない骨については炭酸飲料で溶けることはないという見解でよいと思います。
溶けることはないのですが悪影響がないということとはイコールではありません。

 

炭酸飲料水にはリン酸が含まれていると言われています。
こちらについても意見はさまざまですが、リン酸が含まれている可能性がある意見が多数でした。

 

 

このリン酸はカルシウムのようなミネラルと結合することで体内への吸収を阻害してしまうおそれがあるのです。
体内に吸収される栄養素の共通点として水に溶けうるというものがあります。

 

腸には腸管という栄養を吸収するための管があるのですが、ここを通過できるのは液体だけで固体ははじかれてしまいます。
リン酸はカルシウムと結合することでリン酸カルシウムという水に溶けにくい物質へと変化します。

 

そうなると水に溶けにくいのですから吸収されにくくなるのです。
カルシウムの吸収が阻害されれば体内のカルシウムは不足することにもなります。

上記の記事でカルシウムが不足すると骨粗しょう症になると紹介しました。
血液中には一定のカルシウムが流れています。
これが不足すると骨を溶かしてカルシウムを確保する現象が起こるのです。

 

炭酸飲料が骨を溶かしているとは言い切れませんが、飲み過ぎなどによってリン酸を過剰摂取すると必要なカルシウムが吸収されず、血液のカルシウム不足を補う形で溶けることはあるといえます。
間接的に骨を溶かす原因になっているのは間違いないでしょう。

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リン酸は体に必要な成分

このように説明するとリン酸はすべて悪と見られるかもしれません。
しかし、リン酸もしっかりとした役割を持っています。

上記の記事でも触れていますが、歯の表面はエナメル質が存在しています。
このエナメル質の成分はリン酸カルシウムが大部分を占めているのです。

阻害 壁

体内に吸収される前にリン酸とカルシウムが結合してしまうと体内吸収を阻害する結果になります。
阻害するのですが、実はリン酸は骨や歯にとって必要不可欠な成分のひとつなのです。

 

それだけでなく人間の骨の7割はリン酸カルシウムと言われています。
リン酸を摂取しないようにすることもまた問題なのです。

 

といっても炭酸飲料水に限らずリン酸は食品に含まれているものなので自然と摂取できています。
炭酸飲料水のような余分なリン酸を摂り過ぎるとカルシウム摂取とのバランスが崩れて良くないということです。

 

炭酸飲料の飲み過ぎは溶ける原因になる

今回は炭酸飲料が骨を溶かす原因になるのかについて記事にしてみました。
歯は炭酸飲料に直接触れる部分ですから溶けることは想像できるかもしれません。

 

しかし、体内にある骨は直接的に炭酸飲料に触れるものではないです。
ないのですが昔から炭酸飲料は骨を溶かすと言いますよね。

 

これについては炭酸飲料に含まれるリン酸が原因として考えられます。
リン酸を多く摂取するとカルシウムの吸収を阻害することになるでしょう。

 

そうなると体内のカルシウムが不足することになるので骨を溶かして補います。
結果として骨が溶けることになるのです。

 

炭酸飲料の飲み過ぎは健康上良くないと言われますが、間接的ではありますが骨も溶かしている可能性は否定出来ないでしょう。
これが深刻化すると骨粗しょう症などの病気に発展することも十分あります。

 

炭酸飲料は骨を溶かすという認識は正しいのかもしれません。

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