シュミテクトが効かない種類の知覚過敏

歯周病対策グッズ

 

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シュミテクトは知覚過敏に効果があるのか?
そのような疑問をお持ちですね。

 

今回はシュミテクトについての内容を記事にしているのですが、あらかじめお断りすると私はシュミテクトを使った記憶がありません。
ですから実体験の効果の程を語ることはできません。

 

当サイトでは歯周病をはじめとした口腔環境を専門に扱っているので知識はあるつもりです。
そこから考えてシュミテクトは知覚過敏に効果があるのかを考えてみたいと思います。
参考になれば幸いです。

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シュミテクトの効果がある知覚過敏と効かない知覚過敏

シュミテクトは知覚過敏に効果があるのか?ないのか?
これについては知覚過敏の種類によって変わるというのが結論です。

 

つまり、あなたの知覚過敏がどのようなものであるかによって効果が変わってきます。
それではその詳細を紹介していきます。

 

シュミテクトが効かない知覚過敏

シュミテクトが効かない知覚過敏とはどんなものか。
これは重度の歯周病から来る知覚過敏です。

知覚過敏が起こる仕組みについては上記の記事でも触れています。
ざっくり言うと歯の内部にある歯髄という神経が刺激されることで痛みが発生するものです。

 

やけどをすると熱さよりも痛みが来ますよね?
冷たい氷を持ち続けると冷たさよりも刺すような痛みがあると思います。

 

痛みというのは温度変化が急激に起こると発生するもの。
歯も同じでアイスクリームのような冷たいものを食べると急激な温度変化が起こりますから歯や舌が痛いのです。

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出典:知覚過敏とは(象牙質知覚過敏)|歯ぐきに直接届く歯槽膿漏対策 デントヘルス|ライオン株式会社

歯の構造はおおまかにこのようになっています。
世の中にはあなたのように知覚過敏で苦しんでいる人もいれば、そうでない人もいます。
知覚過敏でない人というのは歯の神経である歯髄に刺激が届くにくい人です。

 

上の画像では神経である歯髄から放射状に線が伸びていますよね。
これは歯に栄養を送る象牙細管というものです。
管ですから内部には組織液が充満しています。

 

知覚過敏を起こしている人は象牙細管に温度が伝わりやすいのです。
逆に知覚過敏を起こさない人は温度が伝わりにくくなっています。

 

画像を見ると右側の歯茎が下がっていますよね?
歯茎が下がるというのは歯周病患者に多く見られる現象です。

 

本来であれば歯茎(歯肉)があるので象牙細管がむき出しになることはありません。
しかし、歯周病による歯茎の後退が原因で象牙細管が出てしまい温度が伝わりやすくなっているのです。

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シュミテクトの効果がある知覚過敏

では、シュミテクトが効果を発揮する場面とはどんなときか。
シュミテクトが効果を発揮する知覚過敏はここまで紹介してきた重度の歯周病の逆。
軽度の歯周病であると言えます。

歯周病にも段階があります。
初期段階で歯周ポケットが3mm程度しかなという場合は抜歯の必要はありません。
このような状況で起こる知覚過敏であればシュミテクトでも対応できます。

 

シュミテクトが知覚過敏を防ぐ仕組みは配合されている硝酸カリウムが働きます。
この硝酸カリウムが先ほど紹介した象牙細管に吸着することで壁を作り刺激の伝達を抑えこむのです。

歯の中心に向かう象牙細管は蜂の巣状のパイプ様穴であり、穴の中に体液が充満しています。甘い、冷たい、酸っぱい等の刺激は、象牙細管を通って歯髄の神経に浸透圧で達し痛みとなりますが、この刺激を、カリウムイオンの電位差を利用して歯髄に達する事を防ぐ働きが「イオンバリア」です。カリウムイオンが象牙細管に充満し外に向かって発散することで刺激をはねつけるため、傷みの原因となる刺激が軽減される仕組みになっています。
出典:ジーシー:お問い合わせ・サポート:製品Q&A:薬用 シュミテクト(R)歯周病ケア

歯科医向けの医療機器等を製造する株式会社ジーシーのサイトから引用しました。
象牙質に刺激が伝わらないようにする仕組みをイオンバリアということがあるようです。

 

硝酸カリウムは口内に入るとカリウムイオンに変化し、これが象牙細管内に入り込みます。
入り込んだカリウムイオンは外部からくる刺激に対して押し返す力を働かせ神経に届かないようにするのです。
壁の間に防寒材を挟むようなイメージでしょうか。

 

 

硝酸カリウムは象牙細管に吸着して膜を作り刺激が伝わるのを防ぎます。
しかし、シュミテクトの成分は硝酸カリウムだけではありません。
配合量は限られているわけです。

歯周病※ケアタイプ、ホワイトニングタイプなどのハミガキや、その他のお口のケア製品を含む、知覚過敏予防のためのハミガキが幅広く揃っています。
出典:シュミテクトR知覚過敏で歯がシミるのを防ぎます。

シュミテクトは知覚過敏の予防ができるとしています。
改善できるとはしていません。

 

これは効果は限定的であるということを言っているのと同じなのですね。
ですから、効果があるのは初期の歯周病までと言えるでしょう。

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歯周病以外の知覚過敏に効果はあるか?

知覚過敏が起こるのは歯周病だけではありません。

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出典:知覚過敏とは(象牙質知覚過敏)|歯ぐきに直接届く歯槽膿漏対策 デントヘルス|ライオン株式会社

再びこの画像を使います。
歯髄から伸びている象牙細管は歯茎に覆われている部分だけではありません。
歯茎よりも上のエナメル質の部分にもしっかりあります。

 

歯茎同様にエナメル質が損傷したりすると刺激が象牙細管に届きやすくなりますから知覚過敏が起こる可能性は出ていきます。
酸蝕歯という言葉をあなたは聞いたことがないでしょうか?

 

酸蝕歯というと難しいですね。
これならどうでしょうか?

 

炭酸飲料を飲むと歯が溶ける

 

これなら聞いたことがおそらくあると思います。
都市伝説と言われることもあるのですが、炭酸飲料は酸性の液体なので歯を溶かすのです。

この現象を酸蝕歯ということもあります。
歯を溶かすのは虫歯だけではありません。

 

私もコーラなどを飲んだあとは歯の表面がザラついた感じがします。
これは歯が溶けている証拠です。
あなたも経験がないでしょうか。

 

食べ物には酸性のものが多く、食事中は歯が溶けているものです。
しかし、動物には治癒力がありますから損傷した歯を修復する作用(再石灰化)もあります。

 

細胞は分裂を繰り返し生まれ変わるのと同じく歯のエナメル質も損傷・修復を繰り返します。
このバランスが取れているので維持ができるのです。
バランスが崩れるとエナメル質が損傷する一方になるので知覚過敏のリスクが高まります。

 

こちらも歯周病と同じです。
軽度のエナメル質損傷であれば硝酸カリウムの力で防ぐことができるでしょう。
重度の損傷となってくると硝酸カリウムだけでは対処できなくなりシュミテクトは効果がないという結論になります。

 

シュミテクトとの効果がない人は歯周病治療を!

歯医者

今回はシュミテクトが知覚過敏に効果があるかどうかというテーマでした。
知覚過敏は歯の内部にある象牙細管が刺激を伝えることで痛みが発生します。

 

この刺激を遮断できれば起こらないでしょう。
歯周病で歯茎が後退した人や酸蝕歯でエナメル質が薄くなってしまった人はシュミテクトでは良くならないかもしれません。
これらが初期段階であれば軽減されると考えられます。

 

シュミテクトが効果を発揮するのは歯周病が初期段階の人、もしくは酸蝕歯で歯が溶けすぎていない人でしょうか。

 

シュミテクトを使って効果が実感できない場合は歯周病が進行している可能性があります。
一度歯医者で診察してもらうと良いかもしれませんね。

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