歯周病や虫歯以外で歯が溶ける酸蝕歯【炭酸飲料に注意】

食べ物で歯周病予防

炭酸

歯周病や虫歯は歯が溶けていく症状が現れます。
その他にも歯や骨を溶かす酸蝕歯と言うものがあります。

 

こちらは炭酸飲料などを好んで飲む人に多く発症するものです。
炭酸飲料などに限らず清涼飲料水は酸性度が強いため歯を溶かしてしまうので注意が必要になります。

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歯周病や虫歯は歯を溶かす

虫歯が歯茎を溶かすと言うのはお分かりいただけると思いますが、歯周病で骨が溶けると言うのはイメージしにくいかと思います。
私も歯周病は歯茎が腫れる症状で認識しているので同感です。
歯周病はこれまでも紹介してきたように歯茎が腫れて出血したり最悪の場合は抜歯を必要とする病気なのですが、これらには歯を支える骨が関わってきます。

WS000032出典:ウィキペディア>エナメル質

こちらの画像の6番は歯槽骨と言う歯を支える土台の骨です。
歯を支えるているのは歯茎なのですが、その下にはしっかりとした骨があります。

 

歯周病は歯茎の炎症をおこすのですが、長引けばこれが歯槽骨にまで到達します。
歯周病菌が歯槽骨まで到達すると、組織を破壊していきますから骨が溶けることになるのです。

歯周病

私の2014年に撮影したレントゲン画像です。
歯根が歯槽骨に埋まっているのが確認できるかと思います。

 

余談ですが、親知らずの抜歯で一番怖いのは治療より治療後のドライソケットです。
抜歯後は血液などによって歯のあった場所に血液が流れ込み歯茎になるのですが、これが正常にできないと骨がむき出しになりドライソケットになります。
私は運良く回避できましたが、これがめちゃくちゃ痛いそうです。

 

虫歯については過去に触れている通りミュータンス菌が出す乳酸が歯のエナメル質を破壊していき内部に侵入していくと言うものでしたね。

詳細については上記の記事を参考に。
炭酸飲料で溶けないと言う書き方をしていますが、化学的に溶かす性質があることがわかっています。
詳細は後述していきますのでこのまま読み進めてください。

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炭酸飲料が引き起こす酸蝕歯

子供の頃に炭酸飲料を飲むと歯が溶けると言う話を聞いたことがあります。
幼少期は疑うことを知りませんので真に受けますよね。

 

しかし、炭酸飲料を飲んでいても歯が溶けている実感はありません。
そうこうしているうちに都市伝説ではないかと思うにようになるでしょう。

 

私は炭酸飲料で歯が溶けるのはデマだと思っていまいした。
しかし、どうやら本当に歯が溶けるようです。

 

炭酸飲料など化学的に歯が溶けていく現象を虫歯とは区別して酸蝕歯としているようです。
(虫歯も乳酸で溶けているのである意味化学的ですが)

コカ・コーラに限らず一般的に清涼飲料には酸味料が含まれています。そして、歯や骨の成分であるカルシウムやマグネシウムは、酸に溶ける性質を持っています。よって、清涼飲料、果汁などの酸を含む液体に、抜けた歯や魚の骨を長い間つけておくと、含まれるカルシウムやマグネシウムが溶けます。しかし、飲みものですので人間の骨に直接ふれたり、歯に長い間くっついていることはありません。安心してお飲みください。
出典:コカ・コーラ 歯や骨が溶けるって本当? | 日本コカ・コーラ お客様相談室

炭酸飲料の代表格と言えばコカ・コーラでしょう。
日本コカ・コーラ株式会社は自身のサイトで上記のように見解を示しており、炭酸飲料が歯を溶かすことを認めています。

 

ただし、歯を溶かす危険なものという認識を払拭するため安全性にも言及しています。
炭酸飲料が口のなかにある時間はわずかですからね。

口内には唾液が常に充満しており、洗浄や除菌をしています。

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pHが5.5以下だと酸蝕歯の危険性

コカ・コーラは炭酸飲料が歯を溶かすことを認めています。
それではなぜ歯や骨が溶けると言えるのか?
これについては化学における酸性か中性かアルカリ性を示すpHが関係してきます。

酸性・アルカリ性を示すpH値は、7が中性です。数字が7より小さいと酸性、大きいとアルカリ性になります。歯の表面のエナメル質は、5.5以下の酸性の飲食物に触れることで、軟化し溶けてしまうのです。
出典:歯が溶ける! 酸蝕歯を知っていますか? |綾瀬 相原歯科医院|最先端の治療を綾瀬

pHは7を中性として数値が低くなれば酸性、高くなればアルカリ性へ向かいます。
歯のエナメル質が溶けるのは5.5以下とされているようです。

 

相原歯科医院では分かりやすいように飲料のpHを図にしてくれています。

WS000001出典:歯が溶ける! 酸蝕歯を知っていますか? |綾瀬 相原歯科医院|最先端の治療を綾瀬

炭酸飲料の代表でもあるコカ・コーラはのpHはだいたい2.2あたりでしょうか。
ダントツに強い酸性を示していますね。
強い酸性で有名な胃液のpHは1~1.5と言われていますから、胃液に準ずる強い酸性と言えるかもしれません。

 

ブルガリアヨーグルトのpHは4.2あたりでしょうか。

上記の記事でヨーグルト歯磨きを扱いましたが、5.5以下ですからエナメル質を溶かしますね。
もちろん糖分のあるヨーグルトは使用できないのでブルガリアヨーグルトを対象にするのは間違いかもしれませんが。

 

 

歯の表面にはエナメル質があります。
このエナメル質は大部分がリン酸カルシウムでできていますから炭酸飲料に触れると溶けます。
これを脱灰と言うのですが、唾液には再石灰化の成分があるので溶けた歯は元に戻ります。

しかし、歯周病などで唾液の分泌がしにくい状態になっていると再石灰化が行われず溶けたままになります。
そうなれば歯周病菌や虫歯菌などが棲み着いて悪さをして歯が溶ける手助けにもなってしまいます。

 

炭酸飲料を1日に大量に飲む人は唾液が洗浄してくれるとはいえ、加減しないと歯が徐々に痩せていくことになるかもしれないとうことです。

疲れやすい人も注意ですね。

 

また余談ですが、私は高校時代に化学を専攻していました。(ほとんど忘れています)
世間ではpHのことを「ペーハー」と呼びますが、担当の先生はその呼び方が気に入らないのか「ピーエイチ」と呼んでいました。
(現代では正式に「ピーエイチ」と読むそうで、「ペーハー」は時代遅れみたいです。メディアは頑なに「ペーハー」と書いてますけどね)

 

炭酸飲料は酸性が強く歯が溶ける

今回は骨や歯が溶けると言うテーマを扱いました。
私は炭酸飲料を飲んで歯が溶けるのはデマだと思っていたので衝撃的な事実ですね。

 

コカ・コーラの酸性度を示すpHは2.2あたりですから非常に強い酸であることがわかります。
強い酸性を示しているならば歯が溶けるのは納得できますね。

 

とは言え危険な飲み物を販売することは基本的にありませんから、加減をすれば安全に飲めるのも事実でしょう。
コカ・コーラを口に入れてから口内にある時間は数秒程度ですから安全性はあると言えます。

 

もちろん、飲み過ぎた場合は数秒程度の蓄積とは言え、酸性の液体に晒す時間が長くなりますから影響は出てくるでしょう。
酸蝕歯になるリスクが格段に高くなります。

 

酸蝕歯は歯周病や虫歯を手助けしてしまいますから防がなくてはいけません。
炭酸飲料を飲み過ぎて良いことはありませんからほどほどにするのが良いです。

 

あとは唾液の分泌を正常にすることでしょう。
炭酸飲料を飲んだ後は少なからず歯が溶けていますから再石灰化を促さなくてはいけません。

 

歯周病になると唾液分泌も正常にできていないことがありますから注意が必要ですね。
炭酸を禁止にするとお付き合いに支障が出ると思いますので、ほどほどにすることを念頭に置く必要はあるでしょう。

 

そういえば、炭酸飲料を飲んだ後は歯がザラザラして感じがします。
これは炭酸の泡か砂糖の影響だと思っていたのですが、どうも歯のエナメル質が溶けているものかもしれません。

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