重度の歯周病の治し方のひとつにジスロマックと言う錠剤を使う方法があります。
私は重度でなかったからかジスロマックにお世話になることはありませんでした。
歯周病は感染症なので再発する危険性があります。
風邪のウィルスみたいなものです。
ですから、将来的にジスロマックにお世話になるかもしれないので記事にしておこうと思います。
[adrotate banner=”3″]
重度の歯周病治療に薬剤の登場
重度の歯周病に対しては歯を抜くと言う方法が主にとられてきましたが、最近は歯を抜かない薬で治す歯周病の方法が確立されつつあります。
私が治療で活用したペリオバスターもそのひとつですね。
何度か紹介していますが、歯周病の原因は長い間歯石にあると考えられ、治療方法やメンテナンスも歯石除去が行われてきました。
現在でもその考えは残っていますが、さらに歯周病菌の存在や真菌(カビ菌)などの複数要因を加えて対処する方法に変化してきているのです。
歯石は歯垢(プラーク)が石灰化したものですから投薬治療でなんとかなるものでなく、重度の歯周病となれば抜く方法しかないことになります。
それが雑菌などの要因が加わることで薬剤の治療の可能性が出てくるのです。
[adrotate banner=”4″]
ジスロマックは内服薬
ジスロマックはペリオバスターと違い内服薬です。
1日2錠を3日間続けることで歯茎にいる歯周病菌を殺菌、効果は7日間持続すると言われています。
私も歯周病の歯石除去治療前に除菌をしました。
多くの場合2錠を3日分の6錠処方され、除菌できていることが確認されてから歯石除去になります。
私は虫歯治療が入ったので2週間後から歯周病治療に入りました
内服薬なので抗生物質で免疫力に作用するのがジスロマックの特徴です。
ジスロマックはファゴザイトデリバリーと言う性質を持っており、これが歯周病菌などに対して強い効果を発揮するのです。
[adrotate banner=”5″]
ファゴザイトデリバリーとは?
ジスロマックにはファゴザイトデリバリーと言う特徴があります。
名前だけ見ても何のことかよくわかりませんよね。
ファゴザイトデリバリーについては生田歯科医院の解説を引用させていただきます。
ファゴサイトデリバリー(白血球によるお薬の配達という意味:白血球に薬剤が濃縮して取り込まれ、バイ菌の感染している部位に集中的に運ばれ、ピンポイントで放出される)
出典:第29回 薬を使った歯周病治療(ジスロマック+抗カビ剤治療)は凄い治療方法です
私はこれでも分かるのですが、白血球の役割などがわからないと理解できないと思いますので補足を加えます。
歯周病になると歯茎からの出血がありますね。
なぜ出血をするかは炎症を起こしているからなのですが、厳密に言うと血液の免疫細胞が集まっているからなのです。
血液は体内の熱を運搬する役割もありますから、炎症を起こしていると言うことは熱が集中しており温度が高くなります。
血液が集まる理由は白血球と言う免疫細胞が歯周病を引き起こす原因菌などに対抗するためです。
この前提を踏まえてファゴサイトデリバリーの説明を見てみるとお分かりいただけると思います。
ジスロマックが体内に入ることで血液中の白血球に取り込まれます。
歯周病が起こっている場所は炎症していますから血液が多く集まっています。
白血球も集中して送り込まれるのでジスロマックが効果的に運ばれて殺菌作用を働かせるのです。
ジスロマックは白血球をサポートして殺菌する方法と言えるでしょう。
歯周病と出血については下記の記事も参考に。
生田歯科医院の生田図南先生は国際歯周内科学研究会会長です。
歯周内科学は生田図南先生が発案した治療方法。
私が受けた治療は生田図南先生の考えに基づいたものです。
ジスロマックは白血球を活用した歯周病治療
今回はジスロマックについて扱いました。
私は歯周病治療を受けたのですが、ジスロマックは活用しませんでした。
歯磨き剤のペリオバスターのみです。
ペリオバスターは歯磨き剤なので直接歯茎に塗りこんで効果を発揮するものです。
それに対してジスロマックは内服薬。
ファゴサイトデリバリーと言う特徴があり、体内に入ると白血球に取り込まれて患部に送り込まれます。
ペリオバスターが外側からアプローチするのに対して、ジスロマックは内側からアプローチして歯周病菌を殺菌していきます。
私の場合は重度でなかったので内部への侵入があまりなくペリオバスターだけだったのかもしれません。
保険適用
余談ですがジスロマックは日本では保険適用です。(※追記あり)
なぜそんな話をするかというと、ジスロマックはどちらかと言うと性的な感染症に処方される薬品です。
ジスロマックは新しい薬品ですが世界で広く活用されています。
広く活用されているのですが、性的な感染症の薬剤とされているので歯周病対策として活用する場合は保険適用外になるのです。
生田歯科医院の説明には
日本においては2000年6月より保険適用になりました。(世界中で歯科の適応がある国は日本とイタリアだけです)
出典:第29回 薬を使った歯周病治療(ジスロマック+抗カビ剤治療)は凄い治療方法です
歯周病が細菌や真菌が原因と言われるようになったのは21世紀に入ってからですから、それと同時期に歯科医療においてもジスロマックは保険適用となったようです。
追記20150611
ジスロマックが保険適用かどうかについて調べてみると、どちらとも言えない状態になっているようです。
歯科適応のある主な抗菌薬一覧(改訂版)にはジスロマック 250mgは処方していいことになっていますが、何日分の処方かにもよります。
歯科ではあまり長い期間の処方は許されないことがある為先生が保険外としたことが考えられます。
3日前後の処方ならまず問題なく保険が使えると思いますよ。
出典:ジスロマックは保険内では出せない?(抗菌剤の投与について)
歯科医院の側の裁量によっても左右されるみたいなので直接聞いてみるのが良いのかもしれません。
ただし、生田図南先生のジスロマックなどを活用した歯周内科学に基づいた治療をする場合は保険適用外のようです。
私はペリオバスターによる治療を受けており、こちらは保険適用外のようでした。
その後は歯医者では一般的に行われている歯石除去の治療だったので保険適用の範囲で済んだのでしょう。
ここから先は私のように部外者の立ち入ることのできない範囲なので、かかりつけの担当医に聞いてみるが一番かもしれません。
今はインターネットで治療方法を公開している歯科医院がほとんどですから探してみると良いでしょう。
[adrotate banner=”6″]