先日は花王のピュオーラについての記事を投稿しました。
エリトリトールと言う成分が歯垢を分解して雑菌の繁殖を防ぐ作用があるものでしたね。
ピュオーラにはその他にも直接殺菌するトリクロサンと言う成分も含まれています。
こちらの方には一切触れていなかったので、あらためてピュオーラに含まれるトリクロサンについても触れておきたいと思います。
[adrotate banner=”3″]
トリクロサンは殺菌作用のある商品に使われている
トリクロサンとはどんなものかを最初に触れておきたいと思います。
とっても私人よく分かっていないのでウィキペディアから説明文を引用しましょう。
広く一般細菌に対する殺菌剤として使用され、特にブドウ球菌などグラム陽性菌に対して静菌力が強く、真菌類にたいしてはやや弱い。 石鹸、シャンプー、歯磨き等、医薬部外品で殺菌作用をうたっている物に使用されることが多い。
出典:トリクロサン – Wikipedia
全文ではありませんが、核となる部分はここかなと思います。
歯磨き剤に限らず殺菌成分をうたっている商品には多く含有されているようですね。
特に効果的と言われているのがブドウ球菌などグラム陽性菌だそうです。
ブドウ球菌といえば黄色ブドウ球菌が食中毒の原因になるとして有名ではないでしょうか。
ハンドソープで手洗いをすると食中毒を防げるなどと言いますが、確かに強い菌類に効果があるなら納得できますね。
あまり関係ない話ですが、ブドウ球菌と言われる由来は顕微鏡で見るとブドウの房のような形をしているところから来ているようです。
確かにブドウのような形をしていますね。
[adrotate banner=”4″]
真菌には効果が弱いトリクロサン
トリクロサンは食中毒の原因となるブドウ球菌には効果的と言われていますが、真菌に対しては弱いそうです。
歯周病の原因については上記の記事で触れている通り3つの説があります。
その内のひとつが真菌説です。
真菌とはカビ菌のことで、カビが繁殖しているため歯周病が起こるというものになります。
私も歯周病の検査を受けて口内にカンジダ菌が多数確認されました。
歯周病対策をする場合は、この真菌であるカンジダを取り除いてく必要があるのですが、ピュオーラに含まれるトリクロサンでは効果が弱いと言うことになります。
歯周病対策として使うには力不足感が否めません。
真菌に効果があるペリオバスターはピュオーラの4倍くらいの価格ですから同等の効果を期待するのは無理があるかもしれませんが。
歯周病を防ぐことはできても、カンジダなど真菌に感染している場合は違いう対策も必要でしょう。
[adrotate banner=”5″]
ミネソタ州では禁止となったトリクロサン
ここからが本題の副作用的な話です。
調べた限りではトリクロサンの危険性については議論が続いているようで結論は出ていません。
しかし、徐々に規制する動きも出てきているようです。
2014年5月22日ギズモードは『殺菌石けんの成分、ミネソタ州で禁止へ。米国で高まるトリクロサンへの疑問の声』と言う見出しの記事が投稿されています。
見出しの通りアメリカのミネソタ州ではトリクロサンを含む商品販売を禁止したというものです。
安全性への疑問の声は必ずあるものですが、アメリカの州が規制に乗り出したことは今後他の地域へ波及の可能性もあると言えます。
特に日本はアメリカから波及しやすいので、トリクロサンを含む商品が禁止になる可能性はないと言い切れません。
危険性が問題視されている背景には発ガン性の指摘があるとからと考えられます。
IBTimesが2014年11月20日に掲載した『がんの原因に「手洗い」 抗菌せっけんの驚くべき作用』にはトリクロサンについての言及があります。
ここには直接的に発ガン性物質にはならないとしながらも、ガン細胞が増えやすい環境に作り変えてしまう可能性は指摘しています。
副作用としての発ガン性は今後広く知られていくことになるかもしれません。
トリクロサンは歯磨き剤なら大丈夫?
今回はピュオーラなど殺菌作用のある商品に含まれるトリクロサンについて扱いました。
エリトリトールは歯垢を分解しいて雑記の繁殖を抑えこむ力を持っているだけですが、トリクロサンはハンドソープなどにも使われる成分で強い殺菌力を持ちます。
その殺菌力は大腸菌として有名なブドウ球菌に対しても有効です。
しかし、真菌のカンジダ菌などに対しては効果が弱いため歯周病が進行した状態では効果がないかもしれません。
強い殺菌力を持つトリクロサンは疑問視する声もあります。
副作用として発ガン性物質であると言う話も出ているのです。
アメリカでは禁止する地域も出てきました。
日本においてもトリクロサンを規制する動きがでてくるかもしれません。
発ガン性を指摘されているトリクロサンですが、IBTimesには下記のようにあります。
液体ハンドソープなど、トリクロサンが多量に含まれているものの効果の薄い商品での使用をなくすことで、人間と環境へのトリクロサンの暴露をほぼなくすことが出来るでしょう。その一方で、歯磨き粉など、トリクロサンの使用量が少なく健康上の価値があるとわかっているものについては、今のところ(トリクロサンの)使用を許可できると考えています
出典:IBTimes-がんの原因に「手洗い」 抗菌せっけんの驚くべき作用
歯磨き剤に使われているトリクロサンは少量なので影響がないかもしれないと言うことです。
食べ物ではありませんが、直接口に入れるものですから発ガン性物質と言われると警戒してしまうでしょう。
トリクロサンの安全性の話は古くから行われているようですが、今現在でも規制する動きがないのは使用量が少ないことがあるのかもしれませんね。
追記20150707
ピュオーラには合成界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウムが使われています。
ラウリル硫酸ナトリウムにも発がん性の疑いがありました。
それについての詳細は下記の記事で触れています。
[adrotate banner=”6″]