歯周病の改善が慢性的な扁桃腺炎症にも効果あり!?

歯周病と関係する病気

喉

急に寒くなってきましたね。
風邪を引きやすいシーズンに入り、鼻づまりや喉の痛みに悩まされる人も多いでしょう。

 

健康雑誌を見ていたら扁桃腺の炎症について紹介されているものがありました。
風邪による喉の痛みだと思っていたら、実は扁桃腺の炎症ということもありますので要注意です。

 

今回、扁桃腺の炎症について取り上げていくのですが、口の近くで起こるため歯周病とも関係があるのでは感じました。
その雑誌では扁桃腺の炎症は空気によって細菌が運ばれてきて感染するので要注意という警告だったのですが、細菌が喉に運ばれていくのは空気だけではありません。

 

歯周病の改善が扁桃腺炎の緩和に繋がるのではないかという視点で紹介していきたいと思います。

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扁桃腺は防衛反応の集合体

さて、あなたは扁桃腺の役割をご存知でしょうか?
そう聞く私は今日まで役割を恥ずかしながら全く知りませんでした。

 

もしかしたら私よりあなたのほうが詳しいかもしれませんが、私のように知らない人も見ているかもしれません。
最初に扁桃腺はどのような役割を持つか私と一緒に学んでいきましょう。

扁桃腺とは

扁桃腺の扁桃とはなにか?
これはアーモンドの和名だそうです。

扁桃

参考:Google

扁桃をGoogleで英語に訳すと「Almond(アーモンド)」と出てきますね。

 

そして扁桃腺の「腺」は分泌液を出す場所につけられるものです。
涙腺や当サイトでも何度も出てきている「唾液腺」などをイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。

 

ただし、最近では分泌液が出ないことがわかっていますので「扁桃腺」ではなく「扁桃」が一般的です。
しかしながらく「扁桃腺」が使われていたこともありますので、当サイトでも便宜上「扁桃腺」と明記したいと思います。

扁桃扁桃 – Wikipedia

扁桃腺の場所は上のウィキペディア画像では2番に該当しており、口蓋垂(3番)の両サイドにある器官になります。
形状がアーモンドに似ていることから命名されたそうですが、これを見てアーモンドといえるかは微妙なところです…

扁桃腺の役割は?

扁桃腺はどんな役割をするか?
簡単に言うと見出しにもつけたように「防衛反応」を起こします。

 

口や鼻は外界と直接つながっており、空気感染や飛沫感染という言葉があるように様々な害悪なものも浮遊しています。
それらが体内に侵入すると悪影響が出るのは言うまでもありませんね。

 

人間はそのような環境に適応して生きていますから、当然ながら無防備ではなく防衛反応を持っているわけです。
その防衛反応を起こすのが扁桃腺になります。
ウィルスや細菌が体内に侵入しないようにするための関所というわけですね。

 

扁桃腺には多くの免疫細胞である白血球が集まっており、日々体内に侵入してくる外敵と対峙しています。
(白血球の免疫についてはあとでも触れます)
体の防衛反応の集合体のようなものです。

 

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歯周病菌が扁桃腺を炎症させることがある!?

ここまで扁桃腺の役割について紹介してきました。
だいたいのことはこれで理解できたかと思います。
そして本題に入っていきましょう。

 

最初にも触れましたが、扁桃腺の炎症は歯周病とも関係しているのではないかと私は考えました。
歯周病菌が扁桃腺の炎症をおこすかどうかについて私の見解を紹介していきます。
(見解なので根拠があるわけではありません)

 

 

どんなことでもそうですがバランスは重要なものです。
健康を考えるときに便秘は良くないと言われますよね?
便秘は悪玉菌が活性化して腸の調子を悪化させているので、善玉菌を増やす対策をして改善を目指します。

 

コレステロールも善玉と悪玉がいて、悪玉が多くなる傾向があるのでバランスを取るように指導されるでしょう。
体内はどちらかに偏っていることは好ましくなく、バランスが取れている状態がベストなのです。

 

 

これは歯周病にも当てはまります。
口腔環境には悪玉菌もいますが、それと対峙する善玉菌や免疫力(白血球)もいます。
これらがバランスをとっているため私たちの歯は健康でいられるのです。

 

もし扁桃腺は先程も紹介したように悪玉菌などを戦う最前線になります。
そのため必然的に悪玉菌が多くなるのです。

 

健康な人であれば扁桃腺でだいたいの外敵は駆除されてしまいますので病気になったりすることはありません。
もしこれが圧倒的な数の悪玉菌が押し寄せてきたらどうでしょうか?

疲

あなたに1週間でやる膨大な仕事量を「1時間でやれ!」と司令が来たら…間違いなく実現不可ですよね。
仕事なら「無理です」と最初に断ることもできますが、扁桃腺には「拒否」の選択肢がありませんから無理をします。

 

その結果、駆除が間に合わず根を上げて暴走を起こす結果になるです。
この暴走の警告が炎症につながります。
(大量の白血球を確保するため血液が集まり真っ赤に腫れる)

 

バランスが崩れる場合は、ほとんどが悪玉菌優位となりますから健康に問題が出てくるのです。

扁桃腺から出るニオイ玉に要注意!

米

扁桃腺が慢性的に炎症をおこすようになると「ニオイ玉」と呼ばれる米粒くらいの塊が喉から出てくるようになります。
(私は出たことがありませんが)
これは扁桃腺で作られており、白血球の死骸の塊です。
白血球が多くの犠牲を出してまで守っている証拠になります。

歯周病の最終段階は歯槽膿漏と呼ばれ名前が示す通り歯茎から膿が漏れ出します。
膿も白血球の死骸ですから扁桃腺の炎症とよく似ているのです。

 

さらに、治療薬も共通しているといえます。
歯周病の研究は今なお続けられており、これという決定打がありません。

 

そのため私も含めて多くの人は3つの説をすべて潰す形で治療が行われています。
歯周病菌にはジンジバリスプレボテラ・インターメディアのように特定されているものもありますが多くは未知の存在です。

 

そのような事情もあり歯周病に効果がある治療薬はほとんどありません。

私が知る限り唯一効果があると言われているのが「ジスロマック」と呼ばれる抗生物質です。
そのジスロマックは扁桃炎にも用いられることがわかりました。

細菌が原因で起こる扁桃炎は、抗生物質による治療が行われる。当該の細菌にもっとも効果の高い抗生物質を使用するために、綿棒でノドをこすり、その綿棒を培地に入れて、3日間ほど細菌を繁殖させるが、溶血性連鎖球菌(溶連菌)では、迅速審査により15分程度で判ることがある。溶連菌による扁桃炎の場合は、除菌が望ましく、ペニシリン系抗生物質を10日間、またはセフェム系抗生物質を5日間使う[1]。またアジスロマイシン(ジスロマック)を用いることもある。
出典:扁桃炎 – Wikipedia

歯周病に対して効果を発揮するジスロマックが、扁桃腺の治療にも用いられるということは同じ細菌が原因となっている可能性があるのです。
これらを考えても歯周病菌は扁桃腺の炎症に関係していると言えないでしょうか。
歯周病を改善すると扁桃炎も落ち着くかもしれません。

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扁桃腺を切除したらどうなるか?

歯周病の話からはずれるのですが、扁桃腺は上でも紹介したようにニオイ玉を作ります。
これが文房具店で売られているイイニオイならよいのですが、白血球の死骸ですからとてつもない悪臭を放つそうです。
(私はニオイを嗅いだことがないのでなんともいえませんが)

 

また、慢性的炎症となると喉の痛みが引くことがないのでつらい思いをすることになります。
そのため扁桃腺の切除手術が行われていそうです。

 

しかし、扁桃腺は防衛反応の集合体ですから免疫力の低下など悪影響も考えられます。

果たして切除して大丈夫なのか?

 

ネット上には切除後の話を書いているサイトが多数ありました。
「扁桃腺 切除後」で検索するといくつも出てきますね。

 

それを見た限りではあまり影響はないようです。
逆に風邪をひきにくくなったなど良い方向に働いているように見えます。

 

盲目の人は優れた聴力を持っている話は有名ですよね。
人間は弱点を他で補うことに長けています。
他の免疫器官が扁桃腺を補っているのかもしれません。

 

慢性扁桃炎になると細菌の住処のようになっていますからね。
思い切って切除したほうが健康的なのかもしれません。

 

歯周病の改善が慢性的な扁桃腺炎症にも効果あり

まる

今回は歯周病と扁桃腺をテーマに紹介してきました。
扁桃腺は防衛反応の集合体のようなものです。

 

外部から侵入しようとする細菌やウィルスが扁桃腺を通過するときに、内部に侵入させないよう駆除するのが主な役割になります。
自然界にはさまざまな悪影響をもたらすものがありますが、人間を含めて動物は免疫力をもっており自己防衛できるため健康が維持されているのです。

 

ただし、自己防衛も万能ではなく外敵が多ければ多いほど苦戦を強いられ炎症の原因となります。
歯周病患者は少なくとも口腔環境に多数の菌を抱えているわけですから、近い位置にある扁桃腺も脅かされていることになるのです。

 

確実に関係しているとは言えませんが、治療薬としてジスロマックが用いられることからも同じ細菌である可能性はあるでしょう。
歯周病の改善が慢性的な扁桃腺炎症にも効果ありと私は考えています。

扁桃腺の機能が低下すると誤嚥性肺炎のリスクも高まります。

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