歯周病の原因研究から生まれた3つの説【対策も3説に準拠】

歯周病の基礎知識

小説

歯周病、歯周病と盛んに言われているのですが、実は原因は不特定なままとなっています。
「歯を磨いて歯周病対策をしましょう」とか歯磨き粉のCMで「歯周病を防ぐ」など言われますが、原因がはっきりとしてないので改善は見込めないということです。

 

だからといって何もしなければ悪化する一方ですから、とりあえず清潔にすることを第一に考えて行動するように促されます。
現在の歯周病予防は原因研究から生まれた3つの説をすべて除去するようなスタイルで進められるのです。
ここでは歯周病の原因についての話をしていこうかと思います。

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歯周病(歯槽膿漏)は原因が不特定

歯周病という言葉をよく聞くようになりましたよね。
歯磨き粉の宣伝では歯槽膿漏と言う言葉が頻繁に使われていましたが、最近は一切聞かなくなり歯周病という言葉が一般的になっています。

 

歯槽膿漏と歯周病はまったく同じものです。

 

歯槽膿漏は難しい漢字で、名前だけ聞くと重病ではないかと心配してしまいますよね?
しかし、歯周病と言うとソフトな感じに聞こえるのではないでしょうか?

同じ

歯槽膿漏と歯周病は呼び方の違いだけで一緒のものなのです。
歯周病は新しい言葉ですが中身は古くから存在ます。

 

古くから存在するとしましたが、日本において研究が始まったのは60年くらい前の話で医学の歴史から見たら浅いです。
そのため日本においても原因は未だに特定されていません。

 

原因が特定されていないため現在有力視されているのは3つの説です。
私も専門家ではないので3つの説では不十分かもしれませんが、私も3つの説で考えて良いのかなと思っています。

 

原因が不特定であるため説が複数存在して対策も説に則った形になるのです。
現代まで不特定である理由は歯周病の増加の原因とも関係があるので下記の記事も参考にしてください。

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歯石説

日本において歯周病(当時は歯槽膿漏)の研究がスタートしたのは1950年代頃だそうです。
日本が戦後の復興により徐々に寿命が伸び続けてきた時期と重なる部分もあるでしょう。

 

歯周病は寿命が伸びたことによって深刻化した問題ですから、日本に復興と歯周病は非常に深い関係があるのです。
日本においては戦後の寿命が伸びたことから研究がスタートしていますが、海外での研究は古代ギリシア時代にまでさかのぼり、医学の父と言われているヒポクラテスが研究をはじめていたと言われています。

 

世界で見ると歯周病の研究の歴史は非常に長いことになります。
山陽新聞岡山医療ガイドに出た記事では下記のようにありました。

歯周病の予防、治療は細菌を取り除こうとするよりも、歯グキを強くする方が効果的であることが分かってきた。そもそも歯石除去はヒポクラテス(紀元前460―370年頃)の時代から行われていた。それが歯周病の治療法として21世紀まで続いている。そんなに古くからある治療法が現在も行われ、しかもその病を克服できず、歯を抜かざるを得ないのは、ヒポクラテスの時代から学問が進歩していないことを意味する。
出典:山陽新聞ニュース>一生自分の歯で食べる(12)歯石除去はヒポクラテスの時代朝日高等歯科衛生専門学校校長 渡邊達夫

日本においても未だにこの説が有力視されている傾向にあるのです。
歯周病に対する研究の歴史の浅い日本も紀元前からある歯石説をベースにはじまったと言えるでしょう。

 

紀元前から1950年代まで歯周病の原因はヒポクラテスの歯石説が有力視されてきたのですね。

 

ウィルス等が体内に侵入した場合、免疫力などが働いて体外へ出そうとします。
歯石も体にとっては不要なものですから、歯茎が炎症を起こして防衛反応を起こしていると考えられているのです。

 

歯石が歯周病の原因になる説は免疫などの防衛反応が引き起こしていると言う考えが元になっています。
私も定期的に歯医者に通って歯石除去をしています。

 

歯周病の原因が未だに不明なので紀元前からある歯石説が否定されず生き残っているわけです。

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細菌説

細菌

1970年代頃に入ると新しい動きが見られるようになりました。
それが細菌説です。

 

商品の宣伝などでも「歯周病菌を防ぐ」などと歯周病菌と言う言葉が一般的に使われていますよね。
これまでの歯石説から一段階前の細菌にスポットがあたるようになりました。

 

歯は唾液に含まれるカルシウムなどによって再石灰化が起こり守られています。
ここに歯垢(プラーク)が長期的に蓄積すると歯垢の上から再石灰化が起こり歯石に変化しています。

 

歯垢は食べかすですから栄養が豊富で細菌の繁殖しやすい環境です。
さらに口の中は適度な湿度と温度があるため雑菌には最適な環境になります。

 

歯垢に棲み着いた細菌が悪事を働いて歯周病を起こしているのではないかという説が確立されることになったのです。

 

ただし、現代においても細菌説は曖昧で、どの細菌が歯周病を引き起こしているかは不明とされています。
原因の特定は細菌を特定してはじめて確定することですから、どの細菌が歯周病の根源7日がはっきりしないと原因特定にはなりません。

 

細菌説も「可能性がある」の段階でストップしているのです。

唾液については下記の記事でも触れています。

真菌説

カビ

現在、最も研究に注力しているのは細菌説から少し進んだ真菌説です。
こちらの研究は1990年代から脚光を浴びるようになっており、原因としてカンジダが候補に浮上しています。

 

カンジダは性行為で感染することで有名な病気ですが、口の中で歯周病を引き起こしているのはカンジダである可能性が指摘されているのです。
細菌と真菌は同じ菌類ですが、生物学的にはまったくの別物と扱われています。

 

加熱処理をすると消毒できると言われています。
我が家でも前日の残り物を食べる場合は一度火を通しますね。

 

しかし、食品にカビが生えていることが分かったらどうするでしょうか?
「加熱殺菌すれば大丈夫!」
と言う発想にはなりませんよね。
おそらく食べ物を粗末にすると言う考えなく捨てるでしょう。

 

真菌は細菌よりもさらに強い菌類なのです。
加熱殺菌すれば大丈夫という菌ではありません。

 

私は歯周病の治療に入る前にカンジダ菌が口内に大量発生していたらしく、真菌の除菌からスタートすることになりました。
そのときに活用したのがペリオバスターと呼ばれる歯磨剤です。

歯周病は3つの説から改善を目指す

今回は歯周病の原因についての紹介でした。
日本における歯周病研究の歴史は1950年代からスターとしたもので歴史が非常に浅いものです。

 

世界に目を向けても紀元前のギリシア時代にヒポクラテスが「歯石が原因である」と指摘してからずっと歯石説が有力視されてきました。
歯周病の研究はまだ未確認である部分が非常に多く決定的な対策方法が見つかっていません。

 

そのため歯周病の改善や対策には現在有力視されている3つの説

  • 歯石説
  • 細菌説
  • 真菌説

これらに対してすべて対策を施す以外にないと言えるでしょう。

 

私は歯周病検査を受けてここで紹介した3つの説の対策をすべてすることになりました。

ペリオバスター

検査を受けると「顕微鏡検査」と言うもので菌の状態を見ます。
主に細菌と真菌の存在確認ですね。

 

これらの菌を取り除いて歯石除去の治療に入ります。
もし、歯周病の原因が完全に特定されれば、その原因を取り除く治療に専念するだけで良いです。

 

しかし、特定されていない以上は可能性を一つずつ潰していくしかありません。
歯磨き粉などの宣伝を見ると歯周病菌が原因みたいな印象を受けますが、数ある可能性のひとつに過ぎません。

 

歯周病菌に有効な歯磨き粉で洗浄しているだけでは不十分であるかもしれないのです。
私の家の近くには歯医者が4件ほどあります。

 

それでも歯医者の経営が成り立つのは歯周病予防には定期的に通い歯石除去などメンテナンスをしてもらう必要があるからでしょうね。
最後はプロの手に任せないとどうにもならないのかもしれません。
私が3ヶ月に1回の健診に行く理由もそこです。

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