慢性歯周炎とは歯周病の代表【全身疾患に発展する可能性も】

歯周炎・歯肉炎

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前回は比較的稀なケースとして起こる侵襲性歯周炎について触れました。
若年層を中心に起こり遺伝性が強いと見られています。

 

それに対して今世の中で歯周病と言われているほとんどが慢性歯周炎が原因によるものです。
慢性歯周炎は歯周病の代表的な症状とも言えるのですね。

 

こちらは放置すると菌が全身にまわり全身疾患になる可能性もありますのでできるだけ早めの対処が必要になるでしょう。

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慢性歯周炎とは

歯周炎については上記の記事で紹介しました。
歯周ポケットが3mm以上あり、歯周病の初期段階から重度まで幅広くあります。

歯周病

※画像は拡大できます

ということでかつての私は歯周炎でした。
私の行く歯医者では3mmはセーフとしていますが、厳しい基準だと3mmはアウトになっていますね。
現在はほとんどが3mmなのでどっちともいえません…。

 

では、慢性歯周炎とはどのようなものか?
字が示す通り慢性的な歯周炎のことを言います。

 

歯周ポケットは疲れが蓄積するなど体調によって変化します。
それが健康状態に限らず常に炎症をした状態が慢性歯周炎です。

ニキビ

炎症が起こるというのはその場所に細菌などが繁殖して悪さをしている証拠です。
ニキビは炎症の代表
とも言える症状でしょう。

 

炎症は起こしているものの症状は一時的なので自然治癒するか塗り薬を塗って対処する程度で済むでしょう。
しかし、これが慢性的になると常時炎症が起こっている状態になります。

かつての私もそれに近い状態でしたね。
歯ブラシで歯を磨けばすぐに出血して腫れの症状が出ていました。

 

組織が慢性的に炎症を起こしているので修復する力が弱まっているという証拠ですね。
人間には自然治癒力があるのでニキビが自然に完治していくように炎症が起きても元に戻ります。

 

しかし、これが慢性的になると痕が残るようになるのです。

上記の記事でも触れていますが、歯茎は年齢とともに後退して下がるのですが、歯周病などで炎症を繰り返すとより早く下がっていきます。
歯周病は歯の組織が破壊されて抜けやすくなります。
慢性歯周炎は歯周病患者の9割に発症していると言われているので代表ともいえるものなのです。

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30歳から治療しておかないと抜歯の道へ

慢性歯周炎が発症しやすい年齢は30歳以降とされています。
かつて日本人の寿命は50歳くらいでした。

しかし寿命が伸びたことで歯周病を発症する人が増えてきたという経緯があります。
それが現在では年齢も若年化しており30歳くらいから歯周病になるリスクがあるということです。

 

それにとどまらず

女性ホルモンに反応する細菌も存在し、成長期でも歯周炎を発症する可能性もあるのですね。
このように歯周炎の発症年齢は下がってきています。

 

歯周炎も徐々に歯茎が後退して歯が抜けやすくなるものです。
それは

侵襲性歯周炎のように急激に進むこともありますが、ほとんどの場合は長期的な蓄積です。
歯周炎になっているにもかかわらず治療せず放置した結果、治療方法がなくなり抜歯の選択をせざるを得ない状況になっているのです。

 

私も健康診断で何度も指摘されていたのですが、3回くらい言われてようやく行く気になりました。
発症年齢の引き下げはおそらく30歳ぐらいから治療をしていないと50歳には手の施しようのない状態まで行くということの現れだと思います。
つまり、早めの対処を促すための30歳から発症なのではないでしょうか。

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改善するにはプラーク除去

歯周病の原因については

上記の記事で触れている通りです。

  • 歯石説
  • 細菌説
  • 真菌説

現在の医学でも解明されていない部分があり、対処方法は3つの説を解決するという地道なものになります。

歯周病の対策において有効とされているのが歯磨きやプラークコントロールです。
プラークとは歯垢のことで、食べ物を食べたあとしばらくすると歯の周りに付着する白い汚れです。

 

この中には多くの細菌などが棲み着いており今回紹介しているような歯茎の炎症などを起こします。
虫歯菌もこの中に棲み着いていると言われていますね。
口内環境を破壊する原因のひとつなのです。

 

歯周病患者の9割が慢性歯周炎と言われているように、慢性歯周炎を改善していくには歯周病対策で有効な歯磨きやプラークコントロールになります。
歯の汚れを落としていかないことには炎症を抑えることはできません。

 

私もかつては歯茎の腫れが酷く歯磨きには苦労しましたが、除菌をしてからは腫れはほとんどなく出血もしなくなりました。
歯茎の炎症がひどくて歯磨きが困難な場合は

天然毛の歯ブラシもあります。

 

プラーク除去の効果はナイロン製の歯ブラシに比べて弱いですが、歯を磨かないよりはマシです。
改善を目指すならまずはプラークコントロールを意識する必要があるでしょう。

 

さらに、慢性歯周炎の場合は細菌が完全に棲み着いている状態ですから、薬などを使って除菌をしないと解決しないでしょう。
私の歯周病治療の話はも参考にしていただければと思います。

全身疾患に発展する可能性も

慢性歯周炎は細菌が原因で起こっている場合もあります。
歯周病は口内で起こる疾患なので他とは関係ないと思われがちです。


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私も参考にしている著書なのですが、タイトルが示す通り最悪死に至ることもあります。
体内のあらゆる場所で歯周病の原因菌が発見されており、それらは歯茎にできた傷から侵入したり喉を通過して感染することもあります。

歯周病からくる全身疾患で比較的多いのが誤嚥性肺炎です。
歯周病菌が肺に入り込み肺炎を起こします。

 

高齢者の死因で多いのが肺炎です。
また糖尿病も歯周病と密接な関係があると指摘されていますね。

 

このように口内の問題に限らず、これらの菌が転移していくこともあるのです。

 

慢性歯周炎は歯周病の代表

診察

今回は慢性歯周炎について紹介してきました。
歯周炎にはさまざまな種類があるのですが、世間で言う歯周病のほとんどはこの慢性歯周炎です。

 

「歯周病=慢性歯周炎」と言い切ってもいいかもしれません。

 

歯周病は50歳くらいで発症すると言われていましたが、現在では年齢が下がり30歳くらいとしています。
歯周病患者はギネスブックに載るほど世界的な疾患で2~3人に1人の割合で存在するともいわれています。

 

慢性歯周炎は徐々に進行しているタイプですから30歳で感染したら50歳ぐらいに抜歯などの選択が迫られるでしょう。
そのようにならないよう30歳から注意を促していると見ていますね。

 

防ぐ方法はごく当たり前のですが口内環境を正常にすること。
これで歯周病は防げると言われていますから、慢性歯周炎も防げるでしょう。

本文では触れませんでしたが、悪い血を出すという意味でゴシゴシ磨いている人もいると思います。
私もそのような話を聞いて歯茎を鍛えるために力を入れていました。

 

しかし、これは歯茎を傷つけるだけになる可能性があるので逆効果。
歯周病の治療をしたら自然とよくなったので最終的には治療が必要になります。
このあたりを勘違いしたままにすると抜歯の道まっしぐらの危険性ありです。

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