固いものは歯に良いと言われるのは唾液を出すため

歯周病と唾液の関係

せんべい

昔から固いものを食べると歯に良いと言われています。
私もそのような話を聞いて現在30代前半ですが、できるだけ固いものを食べるようにしてきたと思います。

 

確かに固いものを食べることは歯に良いのは事実と言えそうです。
しかし、私の認識は間違っていた可能性があります。

 

どうやら噛む力を鍛えるのではなく唾液を出すことに重点が置かれているようです。
固いものを食べると歯に良いと認識している人が多いのと思いますので記事にしてみたいと思います。

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固いものは歯に良いとは限らない

最初にも紹介したように固いものは歯に良いと言われていますね。
筋力トレーニングをするにしても大きな負荷をかけることは必須です。

 

そのため固いものを食べることは歯を鍛えることにつながり、歯を丈夫にしていくと認識している人が多いのではないでしょうか?
私もそのうちの一人でした。

 

しかし、この認識は半分くらいは正しくて、半分くらいは間違っていると言えそうです。
特に大人の場合はこの認識は間違いであるという見方が強いかもしれません。

 

成長期に固いものを食べると歯に良いと言われるのは正しい

鍛える 自己管理

固いものを食べると歯に良いと幼少期に聞いたことがあるのではないでしょうか。
私も幼少期の教えが今まで生きてきました。

 

その認識のまま大人になったので今現在まで固いものを食べると歯によいという認識だったのですね。
調べてみると成長期には固いものを食べて歯を鍛えたほうが良いとされています。

 

というのも食べる行為には噛む力が必要になりますね。

歯の噛む力はどのくらいあるのでしょうか? 人の噛む力はその人の体重程度だといわれています。 体重50kgの人なら、50kgの力で噛むのが最大というわけです。
出典:歯科 | 歯科関連記事 三宮クローバー歯科クリニック – Part 5

三宮クローバー歯科クリニックによると噛む力は50kgとあります。
他の歯医者のサイトでもだいたいこのくらいとされていました。

 

体力測定には握力の測定がありますよね?
私はだいたい両手とも50kgが平均的でした。

 

噛む力は思いっきり拳を握った時と同じくらいの力がかかっているのです。
これは結構すごい力がかかっていると思いませんか?

 

しかし、常時50kgというわけではありません。
固いものを食べたときでも20kgが平均的だそうで、最大の50kgが出るのはスポーツなどで力を出すため歯を食いしばるときだそうです。

 

この噛む力が鍛えられるのは成長期のみで、ここで鍛えられた噛む力は健康的な歯が続く限り変動することは基本的に無いと言われています。
成長期にいかに噛む力を鍛えるかが一生の噛む力を左右するわけです。
そのため成長期は固いものを食べて噛む力を鍛えることが必要と言われます。

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大人には固いものが良いとは限らない

成長期はここまで説明してきたように噛む力を鍛えるため固いものを食べるように推奨されます。
しかし、これが大人にも当てはまるかというと、そうとは限りません。

 

筋力は使わなければ衰えていきますから、維持するために定期的なトレーニングは必須です。
私も筋トレはやるのですが、腹筋はサボりがちになりやすく久しぶりにやると必ず筋肉痛になりますね。
それだけ腹筋が使われていない証拠とも言えます。

 

しかし、これは歯に関して当てはまるかというとそうではないでしょう。
人間は食べ物によって栄養を補給しますから健康であれば毎日食事によって歯を動かしますよね?

 

食べるだけでなく話したりするときも顎の筋肉を動かすでしょう。
このように筋トレとは行かなくても維持する動作は欠かさずやっています。
ですから無理に固いものを食べなくてもトレーニングはできているわけです。

 

さらに、固いものを食べると逆効果になる可能性もあります。

上記の記事でも触れていますが歯のまわりにはエナメル質という体内では最も固い組織に覆われています。

 

頑丈さはあるのですが、酸性には非常に弱い物質で食事中は酸によって溶かされ続けているのです。
酸によって溶かされていますので、その間は強度が下がってます。

 

固いものを食べるのはひび割れたコンクリートをハンマーで叩くような行為なのですね。
あとでも紹介しますが、高齢になるほど再石灰化の力が弱くなり歯が修復されにくくなります。

 

成長期であれば再石灰化はしやすく固いもので歯を傷つけても影響は低いですが、これが大人になると話は違ってくるのです。

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噛むことは必要

成長期は噛むことによって顎を鍛えて噛む力をつけていきます。
しかし、大人になると再石灰化が衰えて逆効果になる場合もあるでしょう。

 

大人になったら固いものを食べるのはあまり良くないと言えそうです。
それではまったく固いもの食べなくてよいかというとそうでもありません。

 

成長期の固いものは顎の筋肉を鍛える性質がありますが、大人が固いものを食べるのは筋トレではなく唾液をよく出すという意味合いが強くなります。
戦後の日本は急激に欧米の食文化が普及してきました。

 

かつての日本食は固いものが多くよくかんで食べることが普通でした。
しかし、ファーストフードに代表されるよう早く食べられるようにあまり噛まなくても飲み込めるような食べ物が本当に多いですね。

WS000000 出典:カラダと健康のために、きちんとオーラルケア Mouth & Body PLAZA

噛む行為は食べ物を噛み砕くのが目的ですが、実は唾液を出すサインにもなっているのです。
口の中には唾液腺という唾液をだす器官が無数に存在しており、そのなかでも

  • 舌下腺
  • 顎下腺
  • 耳下腺

三大唾液腺と言われています。
耳下腺はなかでも最大の唾液を出しており、場所を見ると咀嚼筋の咬筋の位置と一致していますね。

 

耳の下あたりをさわりながらカミカミして見ると骨が動くのがわかりますよね。
噛むことは唾液腺を刺激することにもつながり、唾液の量が増えるということです。

 

再石灰化において唾液は欠かすことのできない存在です。
固いものを食べましょうというのはどちらかと言うと唾液を出すことを目的として言っていると考えるのが正しいと言えます。

 

そうであればわざわざリスクをとって固いものを食べる必要はなく十分に噛んで食べればよい話です。
しかし、噛む癖がついていない現代人の場合は固いものを推奨して無理矢理でも噛む回数を増やすのが得策という見方もできます。

 

成長期の固いものを食べると歯に良いと大人の固いものを食べると歯に良いの意味は異なっているのです。
ちなみに歯周病のように歯茎が弱っている場合はなおさら食べないほうがよいでしょう。

固いものは歯に良いのは唾液を出すこと

ファーストフード

今回は固いものを食べると歯に良いというテーマで記事にしてみました。
私も固いものは定期的に食べるようにしていますが、噛む力を鍛えるためと認識していました。
それは正しいですが成長期までの話のようです。

 

噛む力は成長期に決定しますので、この時期に固いものを食べないと噛む力が弱くなってしまう危険性があると言えます。
噛む力は成長期にきまりますので大人になって変化することはあまりないと言えます。

 

そのため大人になっても噛む力を鍛えるために固いものを食べることにはあまり意味がないと言えるでしょう。
逆に歯がもろくなってダメになるリスクのほうが高いです。

 

それでも固いものを食べると歯に良いと言われる理由は現代人の噛む回数の減少にあります。
噛む回数が増えれば唾液が出やすくなるので酸によって溶けた歯を再石灰化しやすくなります。

 

唾液が出る唾液腺は噛むときに使う咀嚼筋と連動しますので噛むことで刺激され出やすくなるのです。
固いものを推奨されるのは噛む回数を増やすくことを目的としているのです。

 

もちろん固いものは歯を傷つけますので唾液が出にくくなる高齢者ほどよくありません。
目的が唾液を出すことなのでよく噛んで食べれば固いものでなくても良いのです。

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