フッ素を水道水に添加するのは危険性があるか考える

食べ物で歯周病予防

水

フッ素はに虫歯や歯周病に良いという記事を先日紹介しました。
世界保健機関(WHO)もフッ素の有用性を認めており、海外では水道水へのフッ素添加を実施しているところもあります。

 

認めていると言うことは安全性があるという見解とも言えるでしょう。
日本でも実験が行われたこともあります。

 

ただし、フッ素に対する安全性に疑問をもつ学者も多く一筋縄では行かないところがあります。
ここではフッ素はどのように見られているのかなどを紹介していきます。

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WHOはフッ素を必須栄養素としている

世界保健機関(WHO)は水道水へのフッ素添加について支持する見解を示しているようですね。
ウィキペディアには

公衆衛生機関の見解は水道水フッ化物添加を支持しており、たとえばWHOは「適切な量の水道水フッ化物添加やフッ化物塗布は、虫歯の予防に多大な利益がある」という見解を表明している。
出典:水道水フッ化物添加 – Wikipedia

とあります。

 

水道水は公衆的なものですから最も安全性に配慮しなくてはいけないものです。
その水道水に対してフッ素の添加をなかば推奨しているようにも見えますので安全性はあると見て良いのかなと思います。

 

もちろんWHOの意見が完璧とは考えませんが。
さらにWHOはフッ素を必須栄養素とも位置づけているようです。

WHOなどの専門機関はフッ化物を必須栄養素として位置付けています。われわれが健康な生活を維持していくためには三大栄養素〔タンパク質、脂質、糖質〕と微量栄養素〔ビタミン類、無機元素類(ミネラル)〕が必要です。
WHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)は、1974年に「ヒトの栄養所要量の手引書」の中で、フッ化物を必須栄養素として位置づけ世界各国に紹介しています。
出典:大分県歯科医師会

食品には多かれ少なかれフッ素が含まれていると言われています。
そのためフッ素を完全に除外することは不可能です。

 

食品から一定量摂取しているのですから必須栄養素として加わることになったのかと思いますね。

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体内に入ったフッ素はどうなるか?

WHOはフッ素が安全であるという考えでよいでしょう。
フッ素は多くの食品に含まれていますので、当然ながら体内に入ってきますね。

 

危険であると言われるからには体内でどのような反応が起こるのかが重要になります。
ここではフッ素が体内に入るとどうなるかを見て行きましょう。

 

今回も大分県歯科医師会のQ&Aを引用します。

口から摂取した食品などの固形物に含まれるフッ化物は吸収され難いものが多く、腸を通って糞便として排泄されます。水溶性のものは吸収率が高く、主に胃・小腸で吸収が行われ、歯や骨などの組織に沈着するもの以外はほとんどが尿として排泄されます。
成人の場合、摂取されたフッ化物の90 %以上は糞や尿を中心に、残りは汗や唾液などから体外に排泄されます。
出典:大分県歯科医師会
http://www.oita-dental-a.or.jp/flu/flu01.html

大分県歯科医師会のサイトでは体内のフッ素についてこのように紹介しています。

フッ素は非常に不安定な気体で単体では存在できないとされているのです。
つまり必ず他の物質と結合しており、自然界に存在する場合はフッ化物となっています。

矢印

化合物となると水溶性のものと不溶性のものにわかれます。
人間の場合、栄養吸収は主に腸で行われ水溶性のものは高い吸収力を持っています。

 

逆に水に溶けにくい不溶性のものは糞便として排泄されていきます。
摂取したフッ化物の90 %以上は水に溶けにくい不溶性のフッ化物で、残りの10%ほどしか体内への吸収がされません。

 

体内に吸収された10%もなんらかの形で体外に排泄されますが、そのひとつとして唾液があります。

唾液には殺菌成分や再石灰化に必要な栄養が含まれています。

 

唾液にもフッ素が含まれているため、先日も紹介したようにフルオロアパタイトの構成にも役立ちます。
食品から摂取したフッ素は腸からの吸収を経て口内へ戻るのです。

 

フッ素が少ないと唾液からフッ素がでませんので、再石灰化によるフルオロアパタイト構成は期待できなくなります。
唾液が出にくい人はフッ素に気をつける必要があるかもしれません。

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フッ素の水道水添加は過剰摂取ではないか

ここまでフッ素の有効性を紹介してきました。
それならフッ素を水道水に添加することは良いのではないかと考えたいところですが、どんなものも過剰摂取はよくありません。

 

フッ素が猛毒ですから過剰摂取して健康に害がないわけがありません。
人間のほとんどは水分ですから水分摂取が必須です。

 

その水分の摂取源ともなる水道水に猛毒のフッ素を添加するのは反対意見が出るのは当然でしょう。
ここでは過剰摂取についての話です。

 

フッ素の過剰摂取はどのくらいの量か?

アメリカ医学研究所食品栄養局によるフッ化物の適正摂取量は1日0.05㎎/㎏ですから、体重65㎏の成人では3.25㎎となります。また、1日の摂取量の上限値は成人で10㎎となっています。日本人では食品による1日のフッ化物摂取量が0.4~1.8㎎とされていますから、0.8ppmに調整された水道水を1日1.5リットル飲んでもフッ化物の総摂取量は1.6~3.0㎎となり、他の飲食物からの摂取量に多少の差があっても上限値を超えるものではなく、問題はありません。
出典:大分県歯科医師会
http://www.oita-dental-a.or.jp/flu/flu01.html

個人差はあると思いますが、1日に摂取するフッ素の量は多くて1.8㎎ほどになるようです。
「上限値は成人で10㎎」とありますから8.2mgの摂取に余裕がある計算になりますね。

 

ここに水道水にフッ素を添加した場合、1.5Lの水を飲むと最大で3.0㎎摂取することになるようです。
合計しても4.8mgとなり上限値の半分以下になります。

 

日本では過去に水道水にフッ素を添加する実験が行われ0.6ppmで調整されていました。
ppmとは濃度の単位で低ければ含有量も少なくなります。

 

水道水へのフッ素添加は上限値に届かないため安全性はあると考えられます。
しかし、1日に1.8mgのフッ素を摂取している人が摂取量が4.8mgになり体調に変化が出ないとも言い切れません。

 

虫歯に良いとはいえ強制的にフッ素を摂取させるようなやりかたは問題になるのは当然かと思います。
フッ化物には水溶性と不溶性があると紹介しましたが、水道水に混ざるということは水溶性のフッ化物です。

 

体内への吸収がされやすいフッ素ですから影響はありそうな気がします。

 

フッ素を水道水に添加するのはどうかと

今回は先日に続きフッ素について扱いました。
日本でもたびたび議論されているフッ素の水道水への添加。

 

虫歯が急増していると言う背景もあればこのような議論がでるのも当然かと思いますね。
WHOもフッ素の水道水添加を推奨しています。

 

フッ素を必須栄養素としても位置づけており、水道水に添加したとしても成人の上限値10㎎に到達しないとしています。
数値上では安全と言えますが、急激にフッ素の摂取量が増えて副作用が出ないかは定かではないでしょう。

個人的な見解

no ばつ

ここまで水道水へのフッ素添加を見てきて自分なりに考えを書いておきます。
私は水道水へのフッ素添加については反対の立場を取りますね。

 

虫歯に対してフッ素が有効なのは事実ですが、水道水に混ぜて強制的に摂取させる必要はないかと思います。
水道水はライフラインですからフッ素の添加を行えば差別なく行き届くことになるでしょう。

 

しかし、それは選択の自由がなくなることですし、フッ素は猛毒と言われる物質ですから心配になるのは当然です。
日本における実験は住民の反対が多かったからと言われていますね。

 

フッ素添加が7割に到達しているアメリカでは廃止運動にも発展しているそうです。
安全性はあるとは言え水道から毒物が出てくるのはためらいがありますね。

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