口内環境を良くするためには唾液の分泌は必要です。
と言っても唾液の分泌は自分でコントロールできるものではありません。
そのため原因をつきとめて対策をほどこすことは重要になるでしょう。
今回は唾液が少ない原因や病気についての紹介をしていこうと思います。
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ストレス社会は唾液を減らす
最初にストレス社会と言われる現代の問題に焦点を当てたいと思います。
緊張をすると喉が渇くという症状に見舞われたことはないでしょうか?
私も大学で研究発表をすることがありましたが、出番が近づいてくると異常なほどのどの渇きがありました。
社会に出てからはまだそのような機会はないですが、これから先は人前に立つことも多くなると思いますので再び苛まれるかもしれません。
喉が乾くというのは体内の水分が不足した場合に起こりますが、唾液の分泌が少ない場合も起こります。
唾液の分泌が少ない場合に起こる喉の渇きは自律神経との関係が深いのです。
唾液の分泌は自分でコントロールすることはできませんよね?
唾液は食べ物の消化を助けますので出ることが望ましいですが、自分で意識して出しているわけではありません。
自分の意志とは関係なく働くものは自律神経によってコントロールされているのです。
本来喉の渇きは体内の水分が不足した場合に起こる症状ですが、ストレスなどにより自律神経が乱れると唾液の分泌に支障が出て喉の渇きが起こることがあります。
この場合はどれだけ水分をとっても癒えることはなく、ストレスから開放されるとようやく治まります。
一つ目の原因としてストレスによる自律神経の異常が唾液に分泌に影響を与えるものがあるのです。
唾液分泌の量が少ない場合、一番多い原因はストレスとも言われていますね。
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シェーグレン症候群
唾液の分泌が少なくなる病気として名前が上がるのはシェーグレン症候群です。
私も初めて名前を聞きました。
シェーグレン症候群は難病指定されている病気で、現在の医学の研究でも改善策がない状態です。
唾液の分泌が少なくなるだけの病気ではありませんが、唾液に限って見ると以下のような症状が出るようです。
・ 口が渇く ・ 唾液が出ない ・ 摂食時によく水を飲む ・ 口が渇いて日常会話が続けられない ・ 味がよくわからない ・ 口内が痛む ・ 外出時水筒を持ち歩く・夜間に飲水のために起きる・虫歯が多くなったなど。
出典:難病情報センター>シェーグレン症候群
「口が渇いて日常会話が続けられない」や「味がよくわからない」と言ったストレスによって唾液が分泌されない症状よりも重い症状が出ます。
特に女性に多く男性の14倍の発症率と言われているようです。
原因はさまざまな可能性が指摘されていますが、女性に圧倒的に多いことから女性ホルモンが関係している可能性は高いと言えるでしょう。
先に紹介したストレスによる唾液に分泌が少ない場合は、できるだけストレスを受けないようにすると良いですが、シェーグレン症候群は難病ですから乾燥対策くらいしかないようです。
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咀嚼回数が減ったことも唾液の減る原因
咀嚼とは口に食べ物を入れてから飲み込むまでの行為です。
動物は食べ物を噛むと唾液腺を刺激して唾液が分泌されます。
食べ物を噛むということは唾液と食べ物を混ぜることになるのです。
昔の人は歯が丈夫だったと言われますが、堅い食べ物が多かったため噛まないと飲み込めません。
そのため多く噛むことは必要だったのです。
多く噛めばそれだけ唾液腺が刺激されますから、唾液の分泌は増えますし、唾液に含まれる再石灰化成分がしっかりと歯に供給されます。
日本チューインガム協会は以下のような情報を公開しています。
すべてのサンプルにおいて咀嚼中の唾液分泌量は増加し、30秒から3分後までが最も多量となった。ガムベースと他のチューインガムを比較した場合、咀嚼直後から約三分後まで後者はさらに唾液の分泌量が大となり、それ以後はほぼ同程度となった。これは咀嚼以外にチューインガムに含まれる糖および香料も唾液分泌を増加させる因子になっているからであろう。
出典:日本チューインガム協会>2.ガムと咀嚼機能(2)
チューインガムを噛み始めてから30秒→3分くらいまで唾液分泌が最も盛んに行われると紹介しています。
つまり噛むことによって唾液の分泌は活発になるということです。
これは噛む回数が少なければ唾液の分泌が少ないことを意味します。
現代社会では時間に追われる人が多く、食事時間が短い傾向です。
ファーストフードのような手早く食べられるものは数回噛むだけで飲み込めますから、唾液によってやわらかくしたりする必要がありません。
結果的に唾液腺が刺激されなくなり機能が低下して出にくくなっている現実もあるのです。
食べ物を口に入れてから飲み込むまでに30秒もかからないことが多いですよね。
このような食事を続けると唾液分泌の機能が低下する可能性はあると言えるでしょう。
唾液には歯を丈夫にするフッ素も含まれているみたいです。
追記20150629
ガムを噛むなら食後がよさそうです。
唾液が少ない原因はストレスと噛む回数
今回は唾液の分泌について扱いました。
唾液が出ないと口内が乾燥しますから、喉の渇きなどの症状が見られます。
運動などで水分が汗として出て行ったり、下痢の症状で大量に排泄されてしまった場合は別ですが、緊張する場面で喉の渇きが出る場合はストレスによる唾液の減少が原因かもしれません。
その他にも常に喉の渇きが治まらない場合はシェーグレン症候群と言う難病である可能性も否定はできないでしょう。
シェーグレン症候群の場合は治癒方法がまだ確立されていませんから、乾燥対策をして凌ぐしかないようです。
特に50代前後の女性は注意したい病気のひとつです。
ストレスや病気の他にも、咀嚼の回数減少もあります。
時間に追われる社会人は早食いが問題視されています。
噛む回数が少ないと胃腸への負担が大きくなるのですが、唾液の分泌をする唾液腺の機能の低下を招く危険性もあるのです。
昼の限られた休憩時間に食事を取るのはどうしようもないところがあります。
そのため、ガムを噛むなど唾液腺を刺激して機能を低下されないような対策は必要でしょうね。
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